blog»ブランド・マーケティング»オンライン一択からO2O・OMOへ 日本市場開拓の経緯とPtmindとのあゆみ【VIVAIA急成長の舞台裏 #3】
大森 葵
2024年11月13日
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前回に引き続きVIVAIA創業者 Jeffへのインタビューの続きをご紹介します。
今回は、ついに最終回!VIVAIAが日本市場に展開するきっかけや、ハラカドでの常設店をオープンする背中を押したとある一言など。ここだけのお話が満載です!
ワークフローに組み込むまではやはり大変でした。アンケートの作成には、Ptmindのメンバーにも入り込んで教えてもらいました。
それが、徐々にプロセスの進化を経てとてもシンプルになり、自分たちで設問を作成し、ローンチし、アンケートそのもののA/Bテストまでも設計できるようになりました。今だと、6つのアンケートを同時に実施しているところです。
しかし前提、ツールはツールです。例えば、あなたはMacを持っていて、私もMacを持っています。でもあなたがMacを持っているのと、私が同じMacを持っているのとでは、その価値は全然違うでしょう。
僕は、ExcelとWebの検索にしかPCを使えていないようなものですが、もしかするとあなたにとっては違うかもしれない。同じツールでも、その価値をどう最大化するかは、使う人次第だと思うんです。
つまり、同じアンケートツールでも、本当に簡単な質問や簡単な回答しか得られない人もいるわけです。その一方で、同じツールでありながら、そこからより深い価値を得ている人もいるわけです。
僕たちは、Ptengineのアンケート機能はかなり深く利用していると思います。ただ、それはあくまで製品設計の面においてです。マーケティングは?ロジスティクスは?きっとまだまだ余地があります。
もっと深く使えば、もっと多くの潜在的な価値を見出すことができるはずです。重要なのは、そのツールを使う人が、それをどう使い、どう価値を最大化するかを考えることだと感じます。
特にPtengineは多くの機能を提供しているので、もっとうまく使えば、もっと多くの価値を引き出せると信じています。
これは興味深い話ですよ。Ptmindの創業者であるRobinは、われわれVIVAIAを運営するStarlink社の創業者Johnと長年の知り合いなんです。
ただ、知り合った当時を振り返っても、彼らは一緒に何かプロジェクトをやるなんて考えもしなかったと思います。というのも、RobinはSaaS、JohnはEコマースと、分野がまったく違うからです。
それでも両社が協業の道を選んだのは、共通点を見出したからだと思います。つまり、Robinは製品をゼロから生み出し、命を吹き込み、製品として成立させるプロセスに魅せられたのだと思います。
このプロセスがなければ、どんな製品も存在しない。Robinはそのプロセスが本当に好きなのだと思います。なんと言っても彼は生粋のプロダクトガイですからね。笑 僕もこの考え方にRobinのビジョンを感じました。
RobinはこれまでPtengineというSaaSプロダクトを、いわばデジタルの世界でやってきた人ですが、今ではVIVAIA JAPANの運営を通じてフィジカルもやっています。
また、日本市場は僕たちVIVAIAがO2O・OMOマーケティングを始めた最初の市場です。Starlink社はEコマースを中心にオンラインの事業を展開する企業ですので、オフラインのことは正直考えたこともなかったんです。
でもRobinは「日本のEC化率は10%程度で、オフラインでモノを買う人が依然多いのだから*、VIVAIAもオフライン路線に行くべきだ」と助言してくれたのです。(*2022年時点)
日本で14年ビジネスをやり、大きな顧客基盤を持つサービスを展開するRobinの言葉に突き動かされ、VIVAIA JAPANはオフラインでやっていこうと決めたのです。
実際、顧客体験の視点から見ても理にかなっていると思いますし。オンラインとオフラインは大きな相乗効果がありました。
オンラインもオフラインでもモノを購入する。オンラインとオフラインは決してそれぞれが単一のソリューションではないですよね。
何かを買おうとするとき、オフライン店舗、ブランドショップ、デパートに行き、またオンラインストアに行く…このように、意識せずとも多くのチャネルを行き来しながら買い物をする方は多いのではないでしょうか。
OMOという方法は、最近の顧客の嗜好や習慣にマッチしていると思います。オフラインにも参入した今では、個々のチャネル全体がひとつのチャネルであることに気がつきました。
またしても興味深い話ですよ。Ptmindと僕たちVIVAIAはパートナー以上の関係なんです。
正直なところ、PtmindがVIVAIAを日本に持ち込んで展開したとき、VIVAIAは日本市場において何のプレゼンスもありませんでした。VIVAIA JAPANの事業ながら、日本語を話せる人が一人もいなかったほどです。
それでも今では日本市場でここまで成長させてくれた。もはやビジネスのため以上の何かがあると思います。当初は、数字で何かを予測することさえできませんでしたから、信じるものといえばお互いだけでした。
そう思うと僕たちは本当に家族のようなもので、お互いがお互いを信頼してモノを作っているんだと思います。それはいわゆるビジネス的なものはなく、信頼の上に築かれているという感じです。
お互いに信頼し合っているからこそ、何もないところから何かを作り上げるために協力し合うことができています。そして心の中では、それが将来何かの原動力になると信じています。
VIVAIAは今はまだ小さな赤ちゃんですが、日々少しずつ成長しています。創業者としては、その将来のこともこれまで以上に考え始めているところです。
ブランドを立ち上げた時は、とにかくこの激戦を生き残ることを考えていましたが、サバイバルの峠を越えた今考えているのは、「世界に変化を起こせないか」ということです。
というのもVIVAIAには、イノベーティブな素材や環境に優しい素材を導入するケイパビリティがありますし、将来それがもはや誰にとっても当たり前のものになる可能性があるからです。
今後はさらに多くのブランドがよりハードル低く、新しいことに挑戦するようになるに違いないと思います。きっとその頃にはすでに誰かが成功して、先行事例を作っているでしょうし、市場も教育されているはずです。だからお客様にも「受け入れ体制」ができているのではないかと思います。
素材を筆頭に、業界に新しいものを導入する時こそ、僕はVIVAIAがシューズ業界の牽引役になれると本気で思っています。そして10年後には、私たちのやっていることが業界を違う方向へと導いているかもしれません。
それが今描くVIVAIAの未来です。VIVAIAは単なるプロジェクトではなく、単なるサバイバルでもない。それよりももっと大きなものなのかもしれないと思っています。
いかがでしたか?全3回にわたって、VIVAIA創業者Jeffさんへのインタビューをお届けしました。
ブランド発足の経緯から、シンプルながら徹底したお客様の声を聞き続ける姿勢とそれを実現する実行力、そして弊社Ptmindとの関係まで、さまざまなトピックをお話しいただきました。
インタビューをさせていただいた筆者も、Jeffさんがブランドの展望を語られる際に、VIVAIAを「彼女(She)」と呼び、まさに我が子のようにお話しだったことが非常に印象的でした。
ブランドの立ち上げから成長の過渡を全て見てきたJeffさんだからこそのお話が盛りだくさんの今回のインタビュー、ご覧いただいた皆様にとっても学びになることが多いものではないでしょうか。
今後も本ブログでは、VIVAIAにまつわるコンテンツを発信してまいります!