blog»ブランド・マーケティング»MECEの基礎知識 | 今すぐ問題解決する方法!
窪田 知昭
2020年06月15日
この記事は約3分で読めます。
解決しなければいけない問題が山積みのため、何から手をつけるべきか分からない。問題解決に必要な要因を洗い出せているか不安。このような悩みを解決するため、論理的に問題を考えることをロジカルシンキング(論理的思考)と呼びます。
ロジカルシンキングの癖が付くことで、相手との問題共有が容易になり、解決のスピードを高める事ができます。ロジカルシンキングの基本として、有名な考え方の1つがMECEです。この記事では、MECEの基礎知識や目的、実施する方法、MECEに取り組む際、注意するポイントについてご紹介します。
問題解決の考え方として、有名なMECEは、Mutually Exclusive and Collectively Exhaustiveの略語で、日本語に訳すと、お互いに重複せず、全体に漏れがないという意味になります。
問題解決が進まない場合、解決に必要な要因を発見できないことや、似た要因へのアプローチを繰り返す等の理由が考えられます。MECEを意識し、問題解決のために必要な要因を、多方面から、理解することで、正しいアプローチを実施することが可能です。
本質的な要因を細分化し、発見するためにMECEの考え方を問題解決に用います。
自社のサービスや商品は、常に解決すべき問題を抱えています。多くの問題を構成する要素が複雑に絡みあうため、問題の根本要因を発見することは非常に困難です。複雑化した問題に対して、MECEの考え方を活用し、問題を細分化することにより、本質的な要因を効率的に発見する事が可能です。
MECEの考え方に慣れていない場合、問題に対して、お互いに重複はないか、全体に漏れがないか、しっかりと理解するのは難しいのではないでしょうか。
問題解決へのアプローチが慣れていない方は、既存のフレームワークを活用することで、効果的にMECEの考え方を取り入れながら、根本的な問題を発見できます。フレームワークの各項目に、MECEの考え方を当てはめるだけで、誰でも、簡単に取り組む事ができます。
3C分析はMECEの考え方を取り入れる際に、頻繁に利用されるフレームワークです。Customer(顧客・市場)、Competitor(競合)、Company(自社)の視点から、マーケティング環境を分析します。MECEの考え方を用いて、分析することで、自社のマーケティング環境を正しく理解し、効果的な改善に繋げることが可能です。3C分析の詳細については「【簡単】3C分析でサービスの分析ができるようになる方法をご紹介」でご紹介しています。
4P分析は、商品やサービスの購入率を高めるための、マーケティング戦略を考える方法です。Product(製品)、Price(価格)、Place(流通)、Promotion(販促)の4つの項目で構成されてます。各要素の整合性を意識し、重複、漏れをなくすことで、売上に繋がる商品や、サービス等を考える事が可能です。4P分析も詳細について「【3分で解説】4P分析についてご紹介【成功事例あり】」で確認頂けます。
SWOT分析とは、企業を取り巻く環境を、内的要因と外的要因の2つの要素から、分析できるフレームワークです。目標達成に向けての、意思決定を目指す企業や個人の、外部環境や内部環境を、Strengths(強み)、Weaknesses(弱み)、Opportunities(機会)、Threats(脅威)の4要素を分析することで、経営戦略や経営資源、事業計画等の現状分析や最適化を図ります。各要素、MECEを意識し、分析することで、ズレのない正確な戦略を考える事が可能です。SWOT分析の詳細については「SWOT分析で企業の課題を分析 |分析する目的や要素について解説」をご確認ください。
ここまでご紹介したMECEを見る限り、抜け漏れをなくし、細かいところまで分析できる考え方に見えますが、実は分析をすすめる上での注意点もあります。それは、要素を洗い出すことが目的となり、問題解決に紐付かないことです。問題解決には「要素の洗い出し」と「要素の分類」の2種類の作業を必要とします。MECEは各要素の重複を防ぎます。その結果、洗い出す要素の内容にこだわり過ぎるために、洗い出した要素が見当違いである可能性もあります。例えば、性別について分析するにも、男性と女性なら分類可能ですが、男性と主婦では効果的な分析はできません。分類の内容に齟齬を生み出さないようにしながら、MECEの考え方を上手に活用しましょう。
ロジカルシンキングの考え方の1つである、MECEを適切に活用することで、効果的な問題解決を実現できます。問題解決のきっかけとなる、要因を見つけれなくて悩んでいる方は、MECEの考え方を活用し、今すぐ問題解決に役立てみましょう。