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ECサイトのデータ指標、あなたのサイトはどのような状況ですか?改善ポイントとあわせて解説!

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大森 葵

2024年12月05日

この記事は約10分で読めます。

いつもご覧いただきありがとうございます!

この記事では、ECサイトのパフォーマンスを評価するのに参照するデータ指標についてご紹介します。自社ECサイトの運営を担当している方におすすめの内容です。

ぜひ後述の指標と照らし合わせてあなたのサイトの現状を判断してみましょう!

  1. 購買プロセスを考慮したデータ指標
  2. プロセス指標
  3. サイト全体の改善ポイント
  4. 越境ECサイトのよくあるランディングページの種類と各種ベンチマーク数値
  5. 構造が異なるページの離脱率を改善するポイント
  6. ホームページ/トップページの改善ポイント

購買プロセスを考慮したデータ指標

通常、消費者が購買決定をする前に、いくつかの段階を経ることになります。

1. 認識/認知段階

初期段階では、消費者は自分のニーズや問題を認識する段階です。

また、広告やソーシャルメディア、口コミ、あるいは解決が必要な問題に直面することで、潜在的な解決策やブランドについて知ることもあります。

2. 検討段階

次に検討段階です。ニーズを認識したり、問題を解決するための選択肢がいくつかあることに気づくと、消費者は情報を集め始め自分の選ぶべき選択肢を考えます。

そして、ブランドの公式サイトや商品サイトを調べたり、オンラインレビューを確認したり、ソーシャルメディアでの推薦を求めたり、機能やサービス、価格を比較したりします。

これはニーズに焦点を当てるプロセスです。消費者のニーズは拡大することもあれば、問題の深刻さを認識して縮小することもあります。後者の場合、具体的には代替案を探すことになります。

プロセス指標

購入決定はこの2つの段階の後に行われ、消費者の数は購入コンバージョンファネル全体、つまりユーザージャーニーの中で段階的に減少します。

これは連続的なプロセスです。つまり、消費者はさまざまなウェブサイトやプラットフォーム、デバイスさえも行き来しています。そのため、ブランド側も、プロセスに関する指標に注目すべきであり、出発点と終点だけで評価を終えない姿勢が必要です。

そこで、私たちはいくつか越境ECサイトのプロセス指標をまとめましたので、ブランドを運営される方にはぜひ参考にしていただけると思います。

なお、以下でご紹介する指標はすべて訪問回数に基づいています。

例:

  • スマホ訪問割合:80%
  • 新規訪問割合:70%

もしあなたのサイトのモバイル端末からの訪問割合が80%以上、新規訪問の割合が70%以上であれば、全体の離脱率は60%以下に抑え、平均ページ閲覧数は3ページ以上、平均滞在時間は2分以上にすることを目指しましょう。

80% + 70% + 60% + 3 + 2

 「+」は四則演算の意味ではなく、この5つの指標を同時に参照すべきという意味です。

ここで示すのは、あくまでも非常に包括的で概括的な参考値です。

異なる商品カテゴリによってデータには差異があります。また、上記の5つの指標には多くの影響要因があり、また相互に影響し合っています。具体例をいくつか挙げます:

  1. モバイル端末の訪問割合の傾向:
    1. ターゲットユーザーの年齢が高くなるほど、モバイル端末からの訪問割合は低くなる。
    2. 商品の購買単価高くなるほど、モバイル端末からの訪問割合は低くなる。
    3. 商品のサイズが大きくなるほど、モバイル端末からの訪問割合は低くなる。
  2. 新規訪問の割合の傾向:
    1. 流入元の構成:新規獲得戦略やブランドの成長フェーズに関連している。
    2. ブランドのリピート購入:ブランドがエコシステムを構築しているか、消耗品を提供しているか、製品に拡張性や遊び心があるかどうかに関連している。
    3. Webサイトのコンテンツの豊富さ:コンテンツが消費者にインスピレーションを与えられるか、学びがあるかどうかに関連している。
  3. 離脱率:
    1. 新規訪問の割合が低いほど、離脱率は低くなるのが理想的である。
    2. モバイル端末からの訪問割合が低いほど、離脱率は低くなるのが理想的である。
    3. 一般的に、ユーザーへの接触方法がより完全であれば、離脱率は低くなるはずです。広告戦略、ソーシャルメディアのコンテンツ、メールプロセスの設計と精緻さが高いほど、ユーザーへの接触はより正確になる。
      より単純な指標として、2〜3年を1つの節目とし、3年間にわたりサイトが類似・関連するカテゴリの製品開発を継続し、突然の積極的な新規獲得戦略の調整や外部要因の刺激がない場合、離脱率は60%以下に抑えるよう努めましょう。
  4. 平均滞在時間、一人当たりの平均PV数:
    1. 新規訪問の割合が高いほど、一人当たりの平均PV数と滞在時間が高くなる。
    2. 商品カテゴリ:ファッションやコーディネート関連の一人当たりの平均PV数は比較的に高い。
    3. Webサイトの構造:ユーザーを適切に導き、異なるページ間をつなげる、回遊させることがとても重要。

サイト全体の改善ポイント

上記の総合数値を達成するためには、サイトの各ページを協調して最適化・調整する必要があります。

以下は、モバイル端末からの訪問が80%以上、新規訪問の割合が70%の条件下での、単一ページおよび単一指標のデータ指標とそれに対する最適化提案です。

ページ離脱率60%  +  ファーストビュー(FV)離脱率30%

ランディングページ(ユーザーがサイトにアクセスする際に最初に訪問するページ、入口ページのこと)の離脱率は60%以下、ファーストビュー(FV)の離脱率は30%以下に抑えることを目指しましょう。

上記の2つのデータは、データ分析ツールやヒートマップツールで確認できますが、コードの配置方法や訪問時間の定義が異なるため、数値に若干の違いが出ることがあります。

以下は、Ptengineが提供する2つのページ分析ヒートマップです。異なるブロックでの訪問の離脱率を示しています:

  • 左側のPC端のFVバナーとスライダーの訪問離脱率はそれぞれ26.69%と18.12%です。
  • 右側のモバイル端のFVバナーとスライダーの訪問流失率はそれぞれ14.81%と12.59%です。

FVのバナーとスライダーの流失率データを合計すると、このデモサイトのFVの離脱率を取得することができます。

画像
Ptengineのページ分析ヒートマップ画面
最新のバージョンではFVの離脱率は重要指標として取得しており、特に手計算は不要です

離脱率とFVの離脱率の考え方

ページの上部から下部まで、離脱率とFVの離脱率は、ユーザーの閲覧深度や興味の濃度を反映しています。

離脱率が60%であれば、40%の訪問ではユーザーがサイトをより深く閲覧していることを示しており、他の商品を確認したり、カートページに移動したりする可能性があります。

離脱した60%のユーザーの中で、もし半分、つまり30%がFVで離脱している場合、これは大きな問題です。彼らはバナーを見て、あまり魅力に思わず直帰してしまった可能性が高いのです。

一方、スクロールしながら徐々に離脱している場合、少なくともユーザーはブランドの第一印象が良いと考えられます。ユーザーがさらに情報を得ようとした結果、最終的に離脱しても、何らかの情報を記憶しているため、再訪の機会があると言えます。

越境ECサイトのよくあるランディングページの種類と各種ベンチマーク数値

  1. イベントランディングページ
    1. 用途:新商品発表やプロモーションなど
    2. 流入元:広告からのアクセスが主で、総流入の60%以上、場合によっては70%以上を占める。
  2. 商品詳細ページ
    1. 用途:個別の商品の展示
    2. 流入元:代表的な商品の詳細ページは、広告からの流入が60%〜70%以上を占める。
  3. カテゴリ一覧ページ
    1. 用途:広告からのユーザーを主に受け入れる。
    2. 流入元:総流入の60%〜70%以上
      1. 簡易型:ページ構造として通常、FVにバナーと複数の商品がリストされているもの。
      2. 精緻型:ページ構造として、利用シーンや悩み訴求と少数の商品展示を組み合わせたもの。利用シーンや悩み訴求は、通常3-5枚の画像とテキストで表現される。ユーザーの問題解決の緊急性を強調し、製品がどのように特定の解決策を提供するか、競合製品や旧来の解決策との優位性を示すもの。
  4. ホームページ/トップページ
    1. 用途:ブランドの最も包括的な展示場所
    2. 流入元:複雑ではあるが、通常は40%から50%が広告、15%から20%が直接アクセス、15%から20%が自然検索、その他のソースが含まれるため、流入元ごとの分析と最適化が重要。
    3. 一般的な構造:ナビゲーションバー + スライドバナー(ブランド展示バナー、代表的な商品バナー、最近のイベントバナーのローテーション) + ブランドのビジョンや価値観 + 代表的な商品展示 + 2-4個のアプリケーションシーン展示 + フッター。
  5. その他のページ
    1. 用途:ブログページやユーザーサポートセンターなどのコンテンツ型ページ

構造が異なるページの離脱率を改善するポイント

ページの内容と構造が異なれば、離脱率やFVでの離脱率も異なってきます。

基本的には、60%+30%をベースラインとして参照するとよいでしょう。また、以下の視点からチェック、分析、最適化を行うことをお勧めします。

1. 広告素材とランディングページの関連性

広告素材がユーザーの興味を引く一方で、ランディングページがその興味を深く掘り下げる内容である必要があります。

関連性が低い場合、離脱率は高くなってしまいます。

2. プロモーションページ

プロモーションページを活用する際には、注意点とクッションとなる方法をご紹介します。

  • 新規ユーザー向けの注意:プロモーション型ページを大量の新規広告のランディングページとして使用することは推奨しません。ブランドや製品に対する理解が不十分なユーザーに対して、大きな割引バナーが表示されると、サイト全体の印象にもマイナスに響きかねません。
  • クッション措置の実施:プロモーションページを使用せざるを得ない場合は、ページの冒頭にブランドや製品の紹介を行い、ユーザーが初めての理解を得た後にプロモーションを提示すると、効果が向上することがあります。

3. 再訪問ユーザーの離脱率

再訪問ユーザーの傾向

再訪問ユーザーの離脱率やFVでの離脱率は、新規ユーザーよりも低いとは限りません。

特にホームページでは、リピートユーザーが自分のニーズに基づいて情報を探すため、製品情報が更新されていない場合はすぐに離脱する可能性があります。

一方で、新規ユーザーはサイト内のコンテンツに従って順を追って閲覧する傾向があります。

4. ユーザーセグメンテーションによる分析

ユーザーの認知度に応じた分析

異なるユーザーはブランドに対する認知度が異なり、サイト内の情報を見ていくブラウジング習慣も一様ではありません。

一緒くたに分析すると、ブラウジングの動機を把握しにくく、最適化やテストの仮説を形成するのが難しくなります。一般的なユーザーセグメンテーションの方法には以下があります:

  • 新規ユーザーと再訪問ユーザー
  • ユーザーの流入元
  • サイト内行動の分類(購入履歴やカート追加行動の有無など)

これらのポイントを考慮することで、ユーザーの行動をより深く理解し、効果的な最適化戦略を立てることが可能になります。

ホームページ/トップページの改善ポイント

ホームページをランディングページとして、離脱率が50%以下で、同じセッション内で一覧ページや、商品詳細ページに到達する訪問数が総訪問数の40%以上を占める場合、ユーザーのブラウジング順序に対する要求はそこまで高くないことを示しています。

離脱率50% + サイト内回遊率が40%

想定できるユーザーのブラウジングパターン

  • ユーザーは、ホームページから商品詳細ページに直接クリックして戻ることもあれば、一覧ページを経由して商品詳細ページに進むこともあります。
  • どちらのパターンでも、訪問者がホームページを通じてブランドや製品に対する興味を持ち、離脱率が50%以下に保たれることが重要です。

ページのレイアウトとコンテンツ

  • ナビゲーションの重要性:一部のECサイトでは、すべての一覧ページへのリンクがナビゲーションバーに隠されており、一覧ページへのリンクを含む画像がページの下部に表示されていることがあります。この場合、一覧ページへの訪問者が少なくなるのは自然なことだと言えます。
  • 商品数の影響:ECサイトの製品数が少ない場合、特定のタイプの製品が1つしかないと、一覧を表示する必要がなく、一覧ページへの訪問が少なくなることもあります。

分析の焦点

このような場合、離脱率と詳細ページへの訪問の割合を優先的に確認することが重要です。一覧ページへの訪問が少なくても、他の指標が良好であれば、全体的に成功していると判断できます。

ユーザーのブラウジングトラッキング

ユーザーのブラウジングトラッキングを行うことで、どのリンクが最もクリックされているか、どの経路でユーザーがページ間を移動しているかを把握し、さらに最適化を行うためのデータを収集する余地があります。

これにより、ユーザーがどのようにコンテンツとインタラクションし、どの情報が彼らの興味を引いているのかを理解することができます。

このように、ユーザーの行動を分析し、ページのレイアウトやコンテンツを最適化することで、より良いエンゲージメントを促進し、最終的にはコンバージョン率の向上につなげることができます。

越境ECのエースブランドのデータ

Ptengineをお使いいただいている20万社の企業向け顧客のデータから、国内外問わず、名高いブランド様のWebサイトの優れた指標を以下に示します。

  • 新規訪問者の割合:60%の新規訪問者の中で、全体の離脱率は15%以下に抑えられている。
  • 年間訪問回数:年間で1億回以上の訪問があり、広告からの流入は10%以下。
  • 1人当たりの訪問ページ数:平均で15ページの訪問
  • ユーザーのエンゲージメント:ページの下部でも、40%以上のユーザーが引き続きコンテンツを読んでいる。
  • カート追加率:カートイン率は20%以上。

まとめ

あなたのサイトの現状

これらの指標と比較して、自社サイトはどの程度達成していましたか?以下のチェックリストとして、現状を評価してみてください:

  1. 離脱率:現在の離脱率はどのくらいですか?15%以下を目指すには、どのような改善が必要だと考えられそうでしょうか?
  2. 訪問回数:年間の訪問数はどの程度ですか?
  3. ページ閲覧数:1人当たりの平均訪問ページ数は15ページに達していますか?
  4. ユーザーのエンゲージメント:ユーザーがどれだけのページを最後まで読んでいるか、エンゲージメントを測定する指標はどうでしょうか?
  5. カートイン率:カート追加率は20%を超えていますか?

これらの指標を参考にし、自サイトのパフォーマンスを評価し、改善点を見つけていくことが重要です。王者データ指標に近づくための具体的なアクションプランを立ててみてください。

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